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会計・税務 豆知識

■交際費課税における「接待飲食費」について・・・公認会計士・税理士 吉井清信

 今回は、税制改正の中でも特に注目されている交際費等の損金算入の取扱いについて、最近国税庁から「接待飲食費に関するQ&A」が公表されましたので、そのポイントを説明します。

 改正税法では、平成26年4月1日以後に開始される事業年度から、交際費等の額のうち、接待飲食のために支出する費用の額の50%相当額まで損金算入できる規定が新設されました。交際費課税に係る「接待飲食費」ですが、飲食費については法令上、「飲食その他これに類する行為のために要する費用(社内飲食費を除きます。)」と規定していますので、居酒屋や料亭、ホテルのレストランなどでの、事業関係者に対する接待が対象となります。

 ところで、最近のカラオケボックスでは、飲食に関するメニューも充実し、全体の料金の中で飲食費の占める割合が高くなるケースもありますが、カラオケボックスの使用料は飲食ではないので、接待飲食費の対象となるかが問題となります。

■ゴルフ接待は対象外
 国税庁公表のQ&Aでは、接待飲食費に該当しないものとして、「ゴルフや観劇、旅行等の催事に際しての飲食等に要する費用」を示しています。該当しない理由として、"通常、それらは催事を実施することを主たる目的とした行為の一環として飲食等が実施されるもので、その飲食等は「主たる目的である催事と一体不可分」のものとしてそれらの催事に吸収される行為と考えられる"としています。

■カラオケ目的は飲食込でも対象外
 上記考え方から、カラオケボックスにおいて接待飲食費とされるのはあくまで「飲食等を主たる目的」とする場合に限られ、「飲食等を主たる目的」とする限り、それに伴うカラオケ使用料も「飲食等の行為に要する費用」として飲食費に含まれることになります。
 その他、接待飲食費として50%損金に算入させるためには、飲食関係の店舗の支出であることの内容等、「その他飲食であることを明らかにするために必要な事項」を帳簿書類に記載する必要があります。
 もっとも、資本金1億円以下の中小法人では、年間800万円までの交際費等の額を損金算入できる特例措置との選択になりますので、上記の説明は、交際費等の額が年間800万円以上となる中小法人並びに大法人を対象とした留意点となります。また、一人当たり5,000円以下の得意先等との飲食費については、そもそも交際費等から除かれています。


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