「国民の声による法改正」・・・弁護士・齋藤祐介

　今回は、国民の関心、声により度々形を変える法案として「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」をテーマとしました。
我国では、自動車の運転中の故意過失で人を死傷させた場合に適用される法令として、明治４０年に制定された刑法「業務上過失致死傷罪」、２００１年「危険運転致死傷罪」、２００７年「自動車運転過失致死傷罪」と事案に応じた法改正がなされてきました。
さらに、厳罰化を願う国民の関心が高まり、２０１４年には、刑法とは別に、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」が施工され、本年７月2日には、あおり運転などにより高速道路等で停止させる行為による死傷事件の犯人も処罰することが可能となりました。
実際に起きた事例をもとに、国民の関心の高い事案を抽象化し法令が制定されます。拝読いただく皆様の中にも、不満、理不尽と思うことも多々あることと思います。声の上げ方は人それぞれですが、弊事務所に御相談いただくということも選択肢の１つと考えていただければと存じます。