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知っておきたい法令

「高齢者をターゲットとする訪問販売等の増加に対応して・・・特定商取引法の改正」・・・弁護士・高井陽子

 特定商取引に関する法律とは、訪問販売や通信販売等の特殊な取引形態において、購入者らが不当な損害を被ることを防止し、取引の適正化を図ることを目的とする法律です。

 近年、新たな取引形態が次々と生まれ、法の規制をかいくぐった消費者被害が生じています。そこで、不公正な取引を厳正に排除するべく、特定商取引法が改正されました(平成20年6月18日に公布、公布日から1年6月を超えない範囲内で施行予定)。

 同法により、従来は限定列挙されていた規制対象が、原則すべての商品の販売・役務の提供にまで広げられました(2条及び26条)。また、訪問販売業者は、訪問勧誘を断られた場合には、再勧誘をすることはできなくなりました(3条の2)。

 さらに、通常必要とされる分量を著しく超える商品の売買契約の勧誘は禁止され、行政処分の対象となりました(7条)。そして、かかる売買契約は、原則として、契約後1年以内であれば、解除できることになりました(9条の2)。

また、業者は、消費者の事前の請求・承諾無くしては、電子メール広告を送信することができなくなりました(12条の3等)。

 そして、これらの規定の実効性を図るため、罰則水準が引き上げられています(70条等)。今後、同法の積極的な運用が期待されます。


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