不正競争防止法・・・・・・・・・弁護士・河井匡秀
不正競争防止法は、平成15年5月23日に改正され、平成16年1月1日から施行されています。
今回の改正では、同法6条が改正され、裁判所による文書提出命令の内容が強化されました。また、同法6条の2が新設され、損害計算のための鑑定ができるようになりました。更に、同法6条の3が新設され、損害の立証が当該事実の性質上極めて困難なときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができることになりました。
また、今回の改正では、罰則を定めた同法14条1項第3号から第6号が新設され、詐欺、暴行、脅迫、営業秘密が記録された書面や記録媒体の窃取、施設への侵入、インターネットなどを通して情報に不正アクセスしたりすること等により、営業秘密を不正の競争の目的で、使用、開示、取得することが処罰の対象となりました。
また、企業等の役員、従業員が、不正の競争の目的で、任務に背いて営業秘密を使用、開示することも処罰の対象となりました。これらの行為は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金となります。 |