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「新会社法による会社設立手続き」・・・・・・・・・・・ 司法書士・露木 朗


 会社法施行により会社設立手続はどのように変わりましたか?


 5月1日に新会社法が施行されてから4ヶ月が経過しました。今回の新会社法施行に伴い商業登記法等の手続法も大幅に改正されたため、施行当初は法務局においても相当混乱があったようで、以前であれば申請から2週間程度で完了していた登記が、完了まで1ヶ月以上を要するケースも見られました。最近、ようやく各種登記申請に対する法務 局の見解も出揃い、施行当初程の混乱は無くなってきたようです。

 今回は、会社法施行によって商業登記手続がどう変わったか、という点を、会社設立手続を中心にご説明致します。

 まず、会社設立の第一段階である「商号の決定」の準備が非常に容易になりました。以前は「類似商号禁止」の制度があったため、同一市町村内に同一の目的を持った類似する商号の会社は設立することができませんでした。そのため、商号・本店決定の前に管轄法務局へ行って商号の調査をする必要がありました。
 これに対して、会社法による類似商号の規制は「既存の会社と同一所在場所には同一商号の会社は設立できない」という内容のものなので、以前のような設立登記にあたっての商号調査は不要になりました。但し、登記手続上は問題が無くても、不正競争防止法に抵触するような場合は、使用差止・損害賠償を請求されかねませんので注意が必要です。
 なお、会社の「目的」についても具体性要件が緩和され、登記申請時には実質的には調査しない取扱いとなっています。ただ、この点についても営業に官公庁の許認可が必要な場合や、銀行への融資申込の際に不都合を生じることも考えられるので、各会社の実情に応じて決める必要があります。

 次に資本金の扱いですが、これも大きな変更がありました。株式会社では1000万円、有限会社で300万円の最低資本金制限は、以前から実施されている確認会社制度により緩和されていましたが、会社法の施行により完全に廃止されました。同時に出資払込みの取扱いも簡易化され、以前は出資払込金保管証明書が銀行から発行されるのを待たなければならず、時間と手数料がかかりましたが、改正により、発起設立の場合は払込を証する書類は入金の記載のある通帳のコピーで良いとの取扱いとなりました。これによりスピーディーな資金の運用が可能となっています。

 このように、会社設立登記手続につき、大きな変更があった点をいくつか述べて参りました。今回の改正により、設立の手続はこれまでより容易なものとなっています。起業のチャンスを広げる会社法施行だと言えるでしょう。


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